フリル( Frill )

略表記はFR、常染色体上の劣性遺伝形質である。

   

   

「フリル(Frill)」または「フリズル(Frizzle)」とも呼ばれる。

フリルはヨーロッパの変異種である。

オーストラリアのウェブサイトでも写真が紹介されていたのでそちらにもいるようである。

どちらにしても、あまり重要視されているように感じられない。


こういう「芸物」的なものは海外ではあまり好まれない傾向があるのではないだろうか。

頭部以外の全身の羽毛が逆立っていて尾羽など長い羽毛は少し捩れたようにゆるくカールする。

腹側の羽毛はとくに長くなっているようである。


すべての他変異と結合させることが可能である。

梵天との結合で梵天フリルが可能であり、全身を巻き毛にすることもできる。

巻き具合にオスメスの差はない。 またスプリットを持った鳥を見抜く方法はない。


この種もまた「フリル」として日本に輸入されてきたのではなく、スプリット鳥が遺伝子を運んできたと思われる。

あまり注目されないだけでかなり以前から日本に存在していると思う。

しかし個体数は多くない。


関心を持って飼育繁殖されない変異種は急速に消失する。

人気が出れば殖えるのだが。

他にとりたてて書くこともないので参考イメージを載せておくにとどめる。

  

 

【 フリル備考 】

若鳥のときは巻き毛でも換羽で普通の鳥になってしまう、というタイプの芸物錦華鳥がいるらしい。

そういう話はよく聞く。

しかしそれなら遺伝的支配による変異種ではない。

メラニズムと同様に「何らかの原因による一時の羽毛異常」ではないのだろうか。

  

ヨーロッパでのフリルの発見はそれほど新しくはない。

人気はないものの長く引き継がれてきている常染色体・劣性という遺伝形質も判明している歴とした変異種である。

「一時の羽毛異常」などではけっしてない。

  


【サイトマップ】


   




キンカフリーク/錦華鳥(キンカチョウ)の品種と遺伝解説

キンカチョウには変異が多く実に多彩なバリエーションを展開しています このホームページではキンカチョウの個々の変異遺伝子がもたらす特徴や遺伝のしかた さらにそれらの変異が結合(コンビネーション)して出現する多数の品種を 写真とともに解説したいと思います