錦華鳥(Zebra Finch)とは


このホームページでは錦華鳥の色変わり(変異)品種を紹介、解説していますが

変異品種を理解するためはまず「野生型」をよく知らなければ始まりません。

それは野生の錦華鳥そのままの形態であり、そのパターンと色がすべての基本です。

変異遺伝子が優性遺伝であるとか劣性遺伝であるというとき、それは「野生型」に対して優性か劣性かをいいます。

それぞれの変異遺伝子が「野生型に対してどう働くか」であり、その効果の重なりで結合種の外観が決まるのです。

「野生型」は品種名としては「ノーマルグレイ」といいます。

品種として特徴を詳しく説明しましたので「ノーマルグレイ」のページを見てください。

  

変異種の説明をしていくにあたって、ボディ上に色分けされた錦華鳥独自のパターンがありますので

そのパーツごとの名前を示します。

このサイトではこの部位名称を使ってそれぞれの変異の特徴を解説します。


(なるべく少ない文字数で表したいので漢字を当てています)

  

錦華鳥の体には、次のような色素が存在しています。

変異遺伝子がそれぞれの特性でそれらを変化させた結果、多くの変異品種が存在しています。

    

【 メラニン 】

錦華鳥の羽色は「黒」「フォーン」「オレンジ」「チェスナット(栗色)」そして「色の不在=白」から成り立っています。

これらの色が希釈されることによって他の色(クリーム色とグレー)を作り出すことが出来ます。

これら以外の色は異種交雑なしには作ることは出来ません。

つまり例えば、赤い錦華鳥、グリーンやブルーの錦華鳥を決して見ることはありません。

羽毛のない部位、クチバシと足については赤から黄色、その中間の色となります。

クチバシは黒になることが可能ですが、それはヒナから若鳥の期間にだけ示されるに限定されます。

   

【 ユーメラニン 】(Eumelanin)

黒色素です。

羽毛を灰色や黒に染めることに働くメラニンの一種です。

ユーメラニンがわずかに変化してフォーンカラーが作られます。  

   

【 フェオメラニン 】(Phaeomelanin)

褐色色素です。

ノーマル錦華鳥のチークパッチとフランクの色、つまりオレンジとチェスナット色のもとになるメラニンです。

   

【 カロチノイドカラー 】

錦華鳥のクチバシの赤い色と、足のオレンジ色を作っているのがリポクローム色素(Lipochrome)です。

これは脂肪質の、いわゆるカロチノイド・カラーといわれるものです。

リポクロームはイエロービークのクチバシと足を黄色くすることに働くものです。

しかしリポクロームは錦華鳥の羽毛上には決して見つけられません。

他の鳥種たとえばカナリアなどでは、リポクロームはカナリーイエローとレッドの羽色を作るもととなることはよく知られています。

これらの色は錦華鳥では羽毛上にリポクロームが足りないために発現が不可能です。




   

 

キンカフリーク/錦華鳥(キンカチョウ)の品種と遺伝解説

キンカチョウには変異が多く実に多彩なバリエーションを展開しています このホームページではキンカチョウの個々の変異遺伝子がもたらす特徴や遺伝のしかた さらにそれらの変異が結合(コンビネーション)して出現する多数の品種を 写真とともに解説したいと思います